いざ副業人材を採用したいとなったものの、どのように求人票を書いたらいいかわからないということはありませんか?
「社名の知名度が高くないから採用に苦戦しそうだ」と悩んでいる方もいるでしょう。
副業人材を募集するための求人票を初めて書くという経営者や採用担当者の方に向けて、この記事では副業の求人票の書き方をご説明します。
副業人材が応募したくなるような求人票を書けば、ある程度の応募数を得ることができ、スムーズに人材確保ができます。依頼したい業務の魅力を十分に記載できれば、スカウトをする際にも役に立つことでしょう。
求人票に記載する内容の説明のほか、業務に興味を持ってもらえるような書き方のコツや、求人票の例を紹介します。ぜひこの記事を参考に副業人材確保のための求人票を書いてみてください。
副業人材採用のための求人票には下記を記載するのが一般的です。
記載項目 | 内容 |
---|---|
企業名 | 企業名を記載しましょう |
事業内容 | 事業内容を記載しましょう |
依頼したい業務の内容 | 業務がどのような職種なのかを説明しましょう。また必須スキル・推奨スキル・業務で利用できるツールも記載しましょう。 |
労働時間 | 業務委託契約を締結する場合は不要です。非正規雇用で雇用契約を締結する場合は稼働時間を記載しましょう。 |
報酬 | 成果報酬額あるいは時給を記載しましょう |
就業場所 | 出社の必要があればオフィスの住所の記載をし、リモートワークで働いてもらう場合はその旨を記載しましょう |
契約期間 | 最低限契約したい期間があれば記載しましょう |
これらの項目は、副業人材が最低限知りたい情報です。
どんな業務をどのように行うのか、応募者がイメージしやすいように書きましょう。
報酬額の設定に悩んでいる方は、下記の記事を参考にしてみてください。
求人票を魅力的に書くコツを説明する前に、副業人材を募集するための求人票を作成するときに留意しておくべきことを紹介します。
ここでは、副業の求人票を作成する際に注意すべきこと、覚えておくべきことを解説します。
雇用契約を結ぶ場合と業務委託契約を結ぶ場合で求人票に記載すべき項目が変わります。副業人材との契約形態に応じて、どのような内容を記載するべきなのかを確認しておきましょう。
一般的に、「労働者」を募集をするための求人票は職業安全法に基づいて条件を記載することが義務付けられています。「労働者」とは、労働基準法において、企業などの「使用者」に使用され、賃金を払われる人のことを指します。
契約社員やパート・アルバイトとして副業人材と雇用契約を締結する場合は、職業安定法で定められている項目を必ず記載しましょう。
一方、副業人材と業務委託契約を締結する場合は、職業安定法に沿って求人票を作成する必要はありません。なぜなら、業務委託契約は雇用契約とは異なり、業務の依頼者と受託者は使用者と労働者という関係ではないからです。業務委託契約とは独立した事業者同士の関係での契約であり、副業人材は労働者とはみなされません。
雇用契約を締結する場合 | 業務委託契約を締結する場合 | |
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求人票作成時の制限 | 職業安定法に則って作成の必要がある | なし |
記載すべき項目 | ・業務内容 ・契約期間 ・試用期間 ・就業場所 ・就業時間 ・休憩時間 ・休日 ・時間外労働 ・賃金 ・加入保険 ・募集者の氏名又は名称 | 定めはないが、下記があると好ましい ・事業内容 ・依頼したい業務内容 ・応募職種 ・必要スキルや報酬等の諸条件 ・労働時間や場所 |
ただし、「使用従属性」が認められれば、副業人材が「労働者」として労働基準法上の保護を受けられる可能性がある点に注意してください。
使用従属性とは労働者であるとみなされる条件を持っていることです。先述の通り、使用者の指揮監督下で労働をし、労働に対して報酬をもらう人のことです。
使用従属性が認められる場合、雇用契約や業務委託契約など契約の名称に関わらず労働者であるとみなされ、労働基準法など労働に関する法律が適用されると判断されることもあります。
そのため、副業人材にどのような業務を依頼するのか、どのような契約を締結するのか、という点を考慮し、求人票を作成する必要があります。
なお、使用従属性が認められる場合とは、具体的に下記のような場合です。
契約形態、業務内容や労働条件によっては法律が関わるため都度確認し、法律に則って対応するようにしましょう。
とはいえ、様々なケースを想定して作成するのは手間だ、というのが本音でしょう。そのような場合、職業安定法に基づいて条件を記載する方が無難だと言えるでしょう。
ここまでは、必要事項の解説をしました。
ここからは、魅力的なポジションであることを伝えるためのコツを紹介します。
単なる情報・条件の公開だけでは、求める人材は採用できません。
「ここで働きたい」と思ってもらえるような求人票の作成を目指しましょう。
業務内容を魅力的に伝えるには、下記の2つのポイントを押さえましょう。
これらのポイントについて詳しく解説します。
副業人材にどのような仕事を任せたいと思っているのかを具体的に記載しましょう。職種だけの記載や少ない情報では実際にどのように働くのか候補者は想像できません。
応募後、求人を出している企業とマッチしたあかつきには、どのように働けるのかある程度事前に理解できるようにしましょう。
どんな業務であれ、候補者に「この仕事をやってみたい」と思ってもらうことが重要です。本業では経験できない業務にチャレンジしたいと思っていたり、より一層スキルを磨きたいと思ったりしている副業人材は少なくありません。
自社のポジションに応募することのメリットを候補者視点で書いてみましょう。
副業人材を募集するための求人票の書き方例を紹介します。
先述の通り、どのような契約をするかを考慮し、記載項目を調整しましょう。
企業名 | 株式会社○◯ |
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事業内容 | マーケティング支援事業 |
依頼したい業務 | 弊社は創業1年目のマーケティング支援をするスタートアップ企業です。資金調達後の事業拡大に伴い、副業で参加してくださるマーケティングのスペシャリストを募集しています。元大手IT企業のマーケティング責任者である代表と共に、サービスの認知拡大・顧客獲得のための施策を行っていただける方をお迎えしたいと考えています。これから成長するフェーズなので、ゼロベースで成果を出すことが好きな方にどんどん挑戦していただければと思います。【具体的な業務】・Web広告運用業務、広告用クリエイティブの制作ディレクション、SNSの運用、中長期のマーケティング戦略の立案・リスティング/ディスプレイ広告の運用経験(3年以上)・Google Analyticsを用いた分析スキル、Web広告に関する幅広い知識/知見 |
こんな人におすすめ | ・BtoBのマーケティングに挑戦してみたい方・事業の立ち上げを経験してみたい方・チームで仕事をするのが好きな方 |
労働時間 | 週10時間~(月40時間程度) |
報酬 | 応相談(時給2,000円〜) |
就業場所 | リモートワーク |
契約期間 | 3ヶ月〜 |
いかがでしたか。この記事では、副業人材を募集するときの求人の書き方や注意事項、魅力的に伝えるためのコツを解説しました。
これから求人票の用意をする方は、ぜひこの記事を参考に作成してみてください。
求人票を作ったものの、本当に副業人材を採用できるのか不安だという方もいらっしゃるでしょう。
求める条件の副業人材とマッチできる可能性を高めたい方は、ぜひワークホップをご活用ください。
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副業人材の募集活動は、作成した求人票を掲載して終わりではありません。自社に副業として入ってもらいたいと思う人材に積極的にアプローチをすることが重要です。
ワークホップに登録し、自社にとって理想の副業人材を探してみましょう。